2020.09.14 #44 鈴木颯さん
今回の週間フードラボは、熊谷唯一のグルメバーガー専門店 熊谷市筑波にある「ハンバーガーショップスズキ」店主 鈴木颯さんにお越しいただきました。
今密かにブームとなっている「グルメバーガー」をあなたはご存知ですか?
グルメバーガーは、ファーストフードと言われている大手ハンバーガーショップと違い、レストラン感覚として、様々こだわりの食材や技術を使って作るハンバーガーの事で、1個1,000円を越えるのハンバーガーも多い。
そして熊谷に老舗グルメバーガー専門店「BROZERS」で修業をして、真っ直ぐにハンバーガーを作り続けているハンバーガー職人がいる事もご存知ですか?
プロフィール
鈴木 颯(スズキ ソウ)さん 29歳 深谷市出身
ハンバーガーに興味を持ち出したのは高校在学の頃、本格的にハンバーガーへのめり込んだのが大学在学中、業界でも一番厳しいとされている「BROZERS」へアルバイトとして業界への門を潜る。
面接エピソードとして、鈴木さんは代表の北浦明雄氏に、”将来独立をするから店長とか全ての業務をやらせて欲しい、だから雇って!”と表現よりもう少しフランクに話したとそうです。勢いなのか、根性なのか、鈴木さんの本気度は本物で、大学を卒業後はそのまま同社へ入社。
その後宣言通り厳しい業務を続け、入社まもなく24歳の若さで同社レストラン店2店目となる新富町店を店長として任される。本線のレストラン2店目を24歳の鈴木に任される意味としては代表の信頼度は相当だったと感じます。
その後3年が経ち退社後に、27歳で熊谷市にハンバーガーショップスズキを開業、昨年の一時休業を経て本年1月に移転し現在に至る。
熊谷で開業した鈴木さん。意外とご本人のスタンスは緩やかで、何故熊谷でお店を始めたのか聞いてみると、「昔から遊び場として熊谷にはいつも居て、友達も多いので熊谷で始めました。」と鈴木さん。
そんな軽そうな発言をする彼だが、作り出すハンバーガーは本物で、繊細で心の籠もったまさに絶品なんです。
正直今回、失礼な発言かもしれませんが、ゲストさんの見た目と心に秘めた思いへのギャップを凄く感じ、こんな真っ直ぐに自分のやってる事に向き合う人なんだと真摯さすら感じました。
分かりやすくオヤジ目線で言うと、まさに「気持ちのいいあんちゃん」です。
また何より綺麗なお店、まさに”凡事徹底”を貫くBROZERSの理念を継承しているに違いないとも感じました。
鈴木さんのハンバーガーへ向けた姿勢は、まず熊谷でも多くの人に美味しいハンバーガーがある事を知ってもらいたい、そして気軽に食べに来て欲しいとの思いでやっているそうです。
冒頭にグルメバーガーとファーストフードバーガーとの違いついて触れたが、鈴木さんの考え方は、”両方とも心のこもったものならどちらが良いと言うより、場面場面で美味しいと思える方を食べれば良いと思う”との事、ハンバーガーを愛するが故の言葉と感じました。
また、その姿勢はもちろんハンバーガー作りにも精通していて、一番の拘りであり売りはサンドされたレタスにも有ると感じています。
鈴木さん、修行先のBROZERSもそうだが、サンドされたレタスの芸術的なまでの存在感は、職人技と言って良いと思う。座布団の様に綺麗にたたまれたレタスは、どこから噛り付いても均等に口に入る様に配置されている。そこも是非見逃さないで食べて欲しいです。
ハンバーガーショップスズキのメニューは選べるソースが”バーベキューソース”と”テリヤキソース”、それとハンバーガーならではのトッピング、そしてグルメバーガーならではのおすすめトッピングも嬉しい。
また、ハンバーガーショップスズキの運営を支えるのが、地域の協力店舗だ、ハンバーガーに欠かせないアイテムの一つがバンズだろう、月並みな発言だがバンズに挟んでないハンバーガーなら、それはただのハンバーグだろう。
そのくらい無くてはならない存在のバンズを提供するのは上熊谷駅前のパリスパンさんだ。
鈴木さんが熊谷で開業にあたり、業務用のバンズをどこで仕入れたらというところから熊谷市内のパン屋さんを片っ端から電話をして、唯一市内で「サンプルを作って置くから取りにおいで」と声を掛けてくれたお店だったそうです。
さらにご縁での協力として、鈴木さん出身の深谷市にある卵やさん田中農場さんもその一つだそうだ。
BROZERS時代の先輩から紹介された先輩の友達と言うのが田中農場の農場長だったそうです。地元に出店した際に、その当時から約束をしていたそうで、ハンバーガーのお供目玉焼やお勧めタルタルソースに無くてはならない存在を埋めてくれている。
そして作られるハンバーガーは、お勧めテリヤキ・タルタル・チーズのトッピングは最高でした。
美味しかったです!
そして、美味しいハンバーガーを作る鈴木さんにとっての仕事とは?
「人生を豊かにしてくれるもの」
人との出会いからなる豊かさ、自分を育ててくれる豊かさを備えているのが仕事。
こんな思いを持つ鈴木さんならではの交流が昨年にあったそうです。
昨年開催のラグビーワールドカップ2019開催期間中のエピソード、食を通した文化交流と言えるでしょう。
話はラグビーロード通行止めの際に売上が少なく困ったと思っていた時の出来事で、まさに閑古鳥が鳴いている最中、とある外国人がお店に寄ってくれたそうです。
やはり外国人の方にとっての安心できる食べ物はやっぱりハンバーガー、しかもボリュウムのあるグルメバーガーはマストと言えるでしょう!
その外国人の方は、今度は奥さんを連れてまた来ると喜んで帰って行ったそうです。
その日をさかえに、やたらと外国人のお客さんが増えたそうで、マナーは一先ず置いておいて、連日訪れる外国人達、回を重ねる毎に自然と仲良くなり、次第にアメリカ人だと分かり鈴木さん特製のアメリカンジョークを仕込んだり、日の丸と星条旗の旗をハンバーガーに挿して交流などなど。
そして、その中の1人から「今度の水曜日は何してる?」との質問。鈴木さんは、もちろん定休日なので休みだと答えると、「じゃあ俺たちの試合を観にこいよ!」との言葉になんと鈴木さん、ラグビーアメリカ代表の面々と知ったそうです。
ましてや最初に来てくれた外国人はアメリカ代表GMだったそう。
2019年10月9日(水)、僕もこの日を忘れません。
ラグビーワールドカップ2019 熊谷ラグビー場にて開催されたアルゼンチンvsアメリカの日でした。僕もこの日は観戦させて頂きました。
招待を受けた鈴木さん、現地でも選手達に会えて、その日の夜お店に皆んながお礼をする為に皆んなで会いに来てくれたそうです。
流石サプライズ好きなアメリカ人、その時の写真が物語る鈴木さんの「おもてなし」に胸を熱くなる瞬間でした。
また放送終わりに、お店を綺麗する理由として、師匠でもあるBROZERS代表の北浦明雄さんがいつ来ても怒られないようにしていると、ぼそっと呟いてました。
実に真摯である。
二文字にかける思い、今回鈴木さんが書いてくれた二文字は、ご自身のお名前「颯」にまつわる「立風」風に立ち向かうという意味だそうです。
逆境、ドキドキ、チャレンジがやる気になるという鈴木さんのお名前、まさに名は体を表す。素晴らしい!
今回の研究結果は、「ハンバーガーショップスズキのバーガーは一日にして成らず」
チャレンジし続ける鈴木さんだからなし得ているハンバーガーの美学がここにあるのだと思いました。
真っ直ぐな男が作るハンバーガー、これは是非食べて頂きたいと凄く思う今日この頃です。
そして9/21放送の#45 小島雄樹さん(ゴンドラ株式会社〈るーぱん〉代表)へ続くのです。
以上!
スタッフ
パーソナリティ活動
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