2020.9.7 #43 八木重朝さん
今回の週刊フードラボは、熊谷市鎌倉町のお茶屋さん「108お茶スタンド/share space トナリノ」代表の八木重朝さんにお越しいただきました。
ご自身本業は、株式会社08スタジオ一級建築士事務所の代表でもあり、奥様の奈都子さんとの二人三脚での経営をされている建築士。
何故お茶を振る舞うシェアスペースを併設したカフェを始めたのか? その取り組みと、1周年を迎えての過去を振り返りながらお話を頂きました。
八木さんがそもそもお茶スタンドをやろうと思い始めたのは6年前に遡るそうです。
当時、神奈川県川崎市で建築士として新築を専門にしてきた八木さん、周りを見ると空き家の多さとその問題に気付いたそうです。
その頃からどの様に空き家を活用したらと考え、古来から飲まれてきた日本茶を用いた日本の文化に触れたカフェを空き家でやりたいと活動を開始したそうです。
川崎で3年間活動したが、その深刻さや必要性が地域の人達には中々伝わらず、3年前に熊谷にお戻りになられたそうです。
熊谷でも状況はそんなに変わらなかったが、唯一話を聞いてくれた方が今の大家さんでもあるコッペリアさん。
何度か、八木さんの取り組みたいこと、またその事業の必要性をプレゼンしながら、ご理解をいただきお店をお借りできることになったそうです。
また、大家さんの他にも背中を押してくれた人が、以前当番組にもお越しいただきました熊谷市妻沼のお茶屋さん「西田園」代表の小林伸光さんもまた、108への思いを受け入れて頂き、茶葉の提供やお茶の淹れ方に至るまでご指導もいただいたそうです。
そんな、皆さんの思いが注ぎ込まれた冷たい煎茶を先日頂きました。氷まで煎茶でできていましたよ。特徴は、柔らかい苦味と、口の中を優しく包むようなお茶の風味が、淹れたお茶ならではの味わいでした。偶には淹れたお茶も良いなぁと感じるひと時でした。
そして八木さんに、お店への思いを聞いてみました。
ポイントは、お茶でコミュニケーションを図ること、幅広い客層が現在も来客されていて、新たな若い客層にも空き家を活用したお店を通して、テーマでもある”お茶”にも興味を持ってもらっている。
また、108で切っても切れないスペースが併設の「share space トナリノ」
こちらも八木さんの当初の計画には無くてはならない場所と言えるでしょう。
トナリノでは、開店間もない昨年の10月から以下のような様々な催しもやってこられたそうで、自然と表現の場としても活用されるようになっているそうです。
- きものこすぎさんのデニムきものイベント
- 熊谷染めの展示会
- ガラスのアクセサリー展示会
- コーヒーのイベント 等
月一開催から期間限定のイベントもされているのと、新たな取り組みとして「トナリノコーヒーデイズ」とお茶だけで無く、コーヒーの素晴らしさも伝えるイベントも月一開催を目指しているそうです。
シェアスペースとして地域を繋ぐ多くのイベントが動き始めたこの場所も、最初は一休みの場所を提供できたらと思っていたが、結果自然とコミュニティースペースとして動き始めていたそうです。
そして八木さんにとってこの仕事とは、
「一人一人の繋がりから何かが産まれるもの」だそうです。
コミュニティの大切さ、またそれを繋ぐ日本の文化が「お茶」なのだなと思うお話でした。
八木さんの思い描いた場所が少しずつ確実に現実化し、お茶を通したコミュニティーがこれから先の2年3年と末永く広がっていくのだろうと感じました。
そして、八木さんが学んでこられた建築として、まず足元を見てこの街に何が必要か、何があれば楽しい街になるのか、必要とされたものが如何にその街に効果をもたらすかを常に心に秘めた
「お茶文化を継承しながら街を造る建築家」なのだと思いました、そこからまた208へ続くのだとも感じました。
今回の研究結果は、「動かざる事を濁して、お茶濁さず」
活動や思いは動かないと現実化しない、志としての日本の文化、お茶を片手に色々な人と語り合いましょう!
そして9/14放送の#44 鈴木颯さん(ハンバーガーショップスズキ代表)へ続くのです。
以上!!
スタッフ
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